代表挨拶
岐阜県可児市の御嵩町にて
家づくりをおこなう御嵩建築 代表の亀井和彦より
日本建築を、家づくり通じて
後世に残していきたい。
むかしの日本家屋には、クーラーや冷蔵庫などの設備がありませんでした。
雨季になると湿気がたちこもり、構造体である木をいため
建物全体をいためてしまう為、先人たちは学びながら知恵を出しあい、
様々な日本建築の伝統技術を生み出してきました。
そこでの経験と、積み重ねた知恵の結晶が“くらし”の住宅再生にあります。
御嵩建築でもそうですが、基本的に自然素材をつかっています。
雨が降っても、まるで森の中にいるかのようにカラッと快適で心地よい空間が
保たれる構造になっており、家族が安心して暮らせる環境になっています。
世の中をよくしたい
家族を幸せにしたい
そう感じたのは、近年増えている家庭内問題による犯罪ニュースを見てから。
家族みんなで団らんの時間を過ごす家庭には見られないのに、
どうもマンションで住まれる家族に問題が多くおこっていると感じました。
それには間取りなんかも重要かと思いましたが、
まず、そもそもの問題があるのではないか?と感じました。
御嵩建築では、家に対するコンセプトとして『大黒柱』を
たてているのですが、この大黒柱には
あらわになった家の中心である柱を見ることによって
建物が家族を守っているということを実感して頂きたいという想いと、
"一家の大黒柱"という父の存在を感じ、
父が家族を守っているという事を感じて頂きたいという想いが込められています。
昔ながらの考えではありますが、
お父さん中心の家族がこれまでの日本を支えてきたのに対し、
現代でそれが崩れてきているのではないか。
だから複雑な問題も起こってきているのではないかと感じました。
私たちには『家づくり』という建築がある。
家族の大切さというものを『家づくり』を通して伝えていきたい。
そんな考えを大切にしているため御嵩建築では大黒柱を必ず住宅に採用しています。
その柱は、建前の際に大黒柱であるお父さんに一人で持ってもらい、
頑張ってたてて頂いております。その時だけは私達職人は手伝いません。
これは、「この建物は家族の中心であるお父さんが建ててるんだよ」と
子供達に見て貰いたいから。
その光景をみてもらうことで子供達はこの建物を大切にし、
父を大事にする、父に感謝する。
大工さんが家を建てた というイメージよりも、
お父さんが頑張って建てているんだと感じてもらいたいと思い、
これまでもずっとそのカタチを
とらさせて頂いております。
また、家を建てるということは責任を持つということでもあります。
家を建てるって地域に根付いていくことになるのだと思うんですね。
隣近所の付き合いもありますし、諸々税金もかかってくる。
色んな社会的な責任も持つことになりますので、
地域に根付くということも分かったうえで家づくりを行なっていって欲しいなと
考えております。
こうして家づくりの工程から、
家族の大切さ、家族に感謝する気持ちを感じていただきながら、
家を持った一家の主として
家を建てるということを父親の方に感じていただき、
堂々と子供達に背中が見せられる幸せな家族を
増やしていきたいと考えております。